特集コラム

Column 5 阿佐ヶ谷的おみせ

阿佐ヶ谷的おみせ
2011/06/17

ぱすてる屋

やわらかく、やさしく。パステルのように

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住宅街のなかにたたずむ、ギャラリー・スナックぱすてる屋。木枠の扉を開ければ、空間を彩る絵、写真の数々が目を惹く。

躍動的な作品とともに、店主・池田佳代子さんの微笑みがあった。穏やかで優しい雰囲気は店名そのもの。
客席側には応募作品、キッチンには池田さんの作品が常設されている。

33年前の開店以来、アーティスト活動をしている人たちを中心に、出会いの場として歩んできた。

培ってきた人脈は全国に広まり、各地でクチコミ効果も。活躍の場を海外に見出した作家、写真家、大学教授や編集者、ラジオ局J-WAVE、共同通信社の社員など、ユニークな顧客を集めている。

なかでも「エンドレス・ワルツ」(1992年、女流文学賞受賞作品)「海松」(2008年、川端康成文学賞・2010年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞作品)などを書いた作家・稲葉真弓さんとは公私ともに長い親交があり、新聞連載小説の挿絵を担当したことも。
読書家の池田さん、稲葉さんの作品のいちファンでもあるそうだ。

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毎月二回、前・後半に分けて作品を展示。作品は随時募集中で、扱うジャンルも幅広い。展示スケジュールに空きがあれば応募可能で、展示料金は無料(展示可能であればジャンル不問)

「創作は、個人だけで満足していては進歩しない。作るための目的を明確に、そして心境を客観視しないと」と池田さんは言う。

アートに関心のある人、その仕事に携わっている人、もっと腕を磨きたい人は一度、訪ねてみては。(※6月16日現在、写真家・福島敏英さんの作品を展示中)

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最後に、現在制作中であるという絵を見せてくれた池田さん。東日本大震災に影響を受け、津波、原発などにちなんだ作品だそうだ。哀悼、怒り、かなしみ、希望…。強烈でありながら優しい色あいに満ちている。

筆者の心に最も残ったのは、星空の絵。闇の中で丸く、素朴に冴える光。

「ただの眩しさではなくて…。復興のための、心の希望の道筋となるような、そんな光を表現したい」その絵ができるころ、誰かに光が届いていますように。

ギャラリー・スナック ぱすてる屋
http://kangaloonote.com/pastel/
住所:東京都杉並区阿佐谷南3-22-2
電話:03-3398-8354
E-mail:k.m.ikeda@nifty.com
営業時間:6:30-25:30
定休日:日曜(祭日は営業)

文・取材 / 大和千秋

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